ドラム

ドラムが生み出すグルーヴ感

ドラムを叩く人

個性のドラム

知らない人はジャズというと難しく考えてしまうこともありますが、もともとは 自由な音楽でアドリブ要素も満載なアダルトなミュージックです。 演歌や民謡などのジャンルではありえないような奔放さと表現力を持つジャズドラム こそが醍醐味と語る人もいるように、ドラムはジャズの花形でしょう。 基本はハイハットとスネアによってドラマーに生みだされる4ビートのグルーヴで、 これは楽譜では表現できないような個人差があり、各ドラマーの持つグルーヴ感は それぞれ微妙に異なります。 なのでドラマーがいれば良しと簡単にメンバーを決めてしまっては、そのジャズバンド に本当にマッチするか、他のメンバーとの相性が合っているのか、そこまで確認せずに ドラマーの人選をすると、後々軋轢を生んでしまう可能性もあります。 他のジャンルよりもドラマー自身の個性が現れやすいのがジャズなので、多くを 語りたいドラマーが好むのがジャズになるのかもしれません。

リズムキープ

ジャズバンドにはドラムが絶対に存在するということはありませんが、ジャズを構成 する楽器の中でも魅力的なのがドラムなのは間違いないでしょう。 ドラムがいなくてもジャズは演奏できますが、リズムセクションという意味でも やはり打楽器のドラムがいたほうが安定感があります。 クラシックのように指揮者がいればともかく、他の楽器奏者もわりかしフリーダムな ジャズではバンド全体のリズムキープを担うという意味合いもあるのです。 ここを気にしないでやりたいようにやってしまったり、演奏のテンポを乱してしまう 未熟な腕前のドラマーではステージ上がグダグダになってしまいます。 アドリブもこなせてメンバーの演奏にも気を使えてリズムキープもしっかりできる、 そんなドラマーがジャズ界で求められているのですが、ジャズの街としても有名な 愛知県岡崎市だけに限った話でなく世界的にも優秀なドラマー不足だといわれています。

世界のドラマー

ここ数年日本では優秀なジャズドラマーが育ちにくいのではないかとの話題をよく 耳にしますが、図書館で調べたり知り合いや親戚に聞いてみてもその理由ははっきり しませんでしたし、そもそもその噂が正しいのかもわかりませんでした。 それでも世界的に有名なジャズドラマーとしては、ジョー・ジョーンズ(JoJones)、 エルビン・ジョーンズ(ElvinJones)、トニー・ウィリアムス(TonnyWillams)、 フィリー・ジョー・ジョーンズ(PhillieJoJones)、マックス・ローチ(MaxRoach)、 ロイ・ヘインズ(RoyHaynes)、アート・テイラー(ArtTailor)などがおり、 アート・ブレイキー(ArtBlakey)が好きと言う渋い人もいるでしょう。 たしかにこれら巨匠と比較すると若い世代のドラマーには物足りなさを感じるかも しれませんが、今後に期待しましょう。