トランペット

情感豊かなトランペットの音色

ジャズトランペットのイメージ

心に響く切ない高音

トランペットの金属質な高音を耳にするとすでに思春期を経験したことのある大人なら 誰もが甘く切ないジャズが心を満たすでしょう。 重金属のメタルではなく、もう少し優しげな金属が発するその音色はみんなの心を 優しく包み込み穏やかな気分へと導いてくれます。 金管楽器の中でも高音部を担当するトランペットは聴く者の心に語りかけるジャズ では重要な役目を持っていると考える人が多いのも納得です。 しかしジャズに良く合う独特の音質を持っているトランペットですが、音域的には それほど広くもないので必ずしもジャズに向いた楽器であるとはいえません。 楽器自体の特性から考えればサックスのほうがジャズ向きではあるのですが、 これまでのトランペット演奏者がジャズ界に多大な貢献をして影響を与えてきたから こそ、ジャズというジャンルで今のトランペットの地位があるのでしょう。

偉人の功績

トランペッターとしてジャズ界を引っ張ってきた巨匠は何人もいますが、よく名前が 出てきて称えられる人物にはルイ・アームストロングがいます。 彼が最初にジャズトランペットを発展させたことが現在の地位の土台となったことは 疑う余地も無いので、その功績はとても大きな意味を持ちます。 そこからディジー・ガレスピーがモダンジャズを確立すると、それをさらに発展 させたのがマイルス・ディヴィスです。 彼らが時代のリーダーとなり今のジャズを作り上げたといっても過言ではないでしょう。 上を向いて演奏する人もいれば下を向いて吹く人もいますが、それぞれスタイルは 違っても情熱を持ってジャズと向き合ってきたのでしょう。 個人的には上を向いて明るく陽気に演奏するのが好みですが、曲によってはしっとりと 涙が零れそうな演奏もたまには聴きたくなりますね。

世界のトランペッター

誰もが知っているジャズトランペッターには、ディジー・ガレスピー(DizzyGilespie)、 ルイ・アームストロング(LouisArmstrong)、マイルス・ディヴィス(MilesDavis)、 ファッツ・ナバロ(FatsNavalo)、さらにはブッカー・リトル(BookerLittle)、 クリフォード・ブラウン(CliffordBrown)、ケニー・ドーハム(KennyDoham)、 リー・モーガン(LeeMorgan)あたりも玄人には人気の演奏者です。 彼らがいなければ今のジャズにはこれほどまでにトランペットが参加することも なかったかもしれないと考えると、先人達の築いた物はとてつもなく大きなもの だったのだろうとしみじみ思います。 これからジャズをやろう、パートはトランペットがいいな、と考えている若人の皆さん は、ぜひ彼らから多くを学んでください。